他人に出来る事が私にはできない

物心付いたときから、散らかす子供だった。

幼児の時は、使ったおもちゃを戻さない。
小学生のころは、机の中で給食のパンをネトネトに発酵させ、先生に怒られる。
中高生になると、洗濯を自分でするようになるが面倒臭くて溜まる一方。
大学生になって地方で一人暮らしをしたらもっとひどくなり、部屋は常に雪崩状態。
現在は実家に戻って働いているのだが、あまりの汚さに家族からはいつも怒られてばかり・・・。

そんな生活を２×年送ってきた私こと、柳沢雪緒（一部仮名）。

自分自身の生態として自覚しているのは、とにかく本・漫画が大好き。
おまけに自分でもよく、小さい頃から絵やら小説やら創作活動していたもんだから、
そのテのもの（ネタ帳(笑)とかメモとか作品とか）はほんとによく溜まる。
使ったものはとりあえず適当な場所に置く。服はハンガーにかけない。たたまない。
掃除機かけない。拭き掃除しない。ほこり払わない。面倒臭い。
とまぁ、こういう生活をずっと続けていれば、部屋はすぐさま腐海の森へ変貌してしまうわけでして。

キレイな部屋がキライなわけではない。むしろ何もないスッキリシンプルな部屋で暮らしたい。
でも病的に物が捨てられないんだな。「いつか使うかも」と思ってしまうんだ。
それこそ学生の時のプリントから、お菓子の空き箱、意味不明なもらい物の雑貨、
穴の開いた服、サイズの合わない靴、はては昔の男の服まで・・・
足の踏み場もない床。可視率０％。ごみも大事な書類も一緒くた。生ゴミも置きっぱなしだから異臭もする。
こんな異常な状態でも、いちおう「なんとかしなきゃ」と心の片隅で考えている。

「どうして他人にはかんたんに出来る事（片付け）が私には出来ないのか？」
常に考えている。一応考えてはいるのだ。
しかし答えは出ないのだ。
誰にだって性分はある。私は多分「片付けとか、整理とかが極端に向いていない性分」なのだろう。

「できなければ努力すればいいじゃん」よく言われた言葉。
ムリムリ！だって、ガラにもないこと頑張ると、

精神的にめっちゃ疲れるから面倒臭い★

↑　こういう精神がだめなんだろうなぁ・・・


しかし転機は訪れた。
詳しい理由は今ここでは書かないけれど、ある日突然
部屋を片付けたくなった。

シンプルな生活をしたくなったのだ。

そして私は、目の前にそびえたつ魔境に戦いを挑む事にしたのだ・・・。


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